ノギネン(@noginen_)と申します。
今回は2020 International Challenge Aprilで使用した構築についての記事となります。メインは33勝12敗で最終レートは1810、サブは22勝7敗で最終レートは1707でした。
niconicoテレワーク大会で最終20位、S4で最終192位の時に使用していた構築でもあります。
・構築経緯
3月にシリーズ3ルールが適用されてから、構築が思い浮かばずにレンタルパーティなどでランクバトルをこなしていた中対戦した、サポート性能が優れているイエッサンと非常に火力の高い腹太鼓カビゴンを組み合わせた構築に魅力を感じ、注目しました。
とりあえず組んでみた並びがこちら。
この構築を試しているうちに課題が見つかりました。
この指とまれという技は、単体技やダイマックス技に対しては非常に有効ですが、バンドリ構築やリザードン、ニンフィアなど全体技を主とするポケモンや、特性が筋金入りであるジュラルドンに押し切られることが多くありました。また、高い素早さから眠り粉を撃ってくるフシギバナにも耐性がありませんでした。
それらを考慮して組んだ構築がこちら。
上記のようなポケモンへの対策として特性が砂かきのドリュウズ+砂起こしの枠を採用しようと考えました。バンドリに対しては先手を取ることができれば多少有利になりますし、リザードンには、天候を変えながら上からダイロックを撃つことができます。そしてニンフィア、ジュラルドンにはそれぞれ鋼技、地面技で対抗することができ、フシギバナの上も取れるため、これらを対処するポケモンとして適していると考えました。
砂起こしの枠としてバンギラス、ギガイアスの候補がありましたが、ギガイアスを採用することにしました。
トリックルームを扱う構築では、中速のバンギラスを使うのは難しいと思ったのに対し、ギガイアスは最初の構築に入っていたドサイドン+サマヨール(弱点保険をサマヨールの地ならしで発動させる)の組み合わせと同じような動きが可能であり、トリルアタッカーに適していると考えたのが理由です。(個人的には使用率が低いこともポイントが高い)
しばらくはこの構築が定着しましたが、カビゴンのサポート役であるイエッサンに疑問を持ちました。カビゴンのサポート以外の役割がなく、お荷物状態になってしまうことがよくあったためイエッサン以外のサポート役を探すことにしました。
この指とまれやあくびが使えるトゲキッスも試しましたが、最もしっくりきたポケモンがバタフリーでした。
イエッサンは相手に対して何もできずにお荷物になってしまう、トゲキッスにはあくびという相手に干渉できる技はあるものの、癒やしの波動のような技はなく、少しサポート性能に欠ける。
バタフリーはこの指とまれとほぼ同じ効果を持つ怒りの粉が使える、花粉団子という味方(特にカビゴン)への回復手段がある、眠り粉で相手に干渉できて腐らない、と三拍子揃っているポケモンでした。
試してみた感じも非常によかったため、サポート役はイエッサンからバタフリーに交代することとなりました。
またしばらくこの構築でランクバトルをこなしていましたが、選出機会が少なかったドリュウズの枠を変えようと思いました。ドリュウズが対策になっていると思われたジュラルドンやフシギバナに対して強みを見せることがあまりありませんでした。そもそもリザードンがヨロギの実を持っている場合を考慮して、キョダイゴクエンを耐えるように突撃チョッキを持たせており、努力値も耐久に大きく割いていたために火力が低く、ダイスチルを積んだジュラルドンや、フシギバナがダイマックスをした場合に押し切られてしまうことがよくありました。
そこで、ドリュウズの枠をドラパルトに変更し、現在の並びに至りました。
ドラパルトではドリュウズの役割であったリザードンやニンフィア、ジュラルドンの対策ができていないように思われますが、ドラパルトのダイジェットにより、バタフリーの眠り粉で誤魔化しが効く範囲が格段に広くなりました。(最速130族まで抜けるようになる)
これにより、ドラパルトが有利でないポケモンを上から眠らせ続け、ドラパルトとドラパルトが不利でないポケモンの1対1の関係に持ち込むことができるようになったのです。
眠り粉が効かないフシギバナに対してもダイジェットで倒すことができますし、仮に晴れ状態でもギガイアスを後投げすればドラパルトが上を取って攻撃でき、砂ダメージで襷を潰すこともできるため眠り粉の被害を少なく抑えることができます。
この構築でランクマッチやniconicoテレワーク大会でいい結果を残すことができたのでINCでも使用することにしました。
・個別解説
カビゴン@フィラのみ くいしんぼう
(H180,A76,B252)わんぱく
HBD:B+D=H
この構築のエースアタッカー二枚看板のうちの一体。基本は先発で出します。相手の構築にドラパルトが入っていたり、ガチトリルなどドラパルトが適任では無い構築に対して出すことが多いです。ノーマル技の枠はのしかかりも候補にありましたが、相手がカビゴンの火力を抑えようと鬼火を撃ってくる可能性があるので空元気にしました。また、INC当日まで炎技とDDラリアットどちらを採用するか非常に迷いましたが、ゴーストタイプのポケモンに対して打点が欲しかったのと、特に相手の構築にドラパルトがいた場合ミラーになりたくなかったのでDDラリアットにしました。(ダイマックスした耐久振りドラパルトやサマヨールはA+6ダイスチルを耐えることがある。)
ドラパルト@いのちのたま クリアボディ
【ドラゴンアロー/ゴーストダイブ/そらをとぶ/りゅうのまい】
(AS252)いじっぱり
この構築のエースアタッカー二枚看板のうちのもう一体。基本は先発で、特にリザードン構築、アイアント構築などカビゴンを選出しない場合に出します。相手の構築にフシギバナがいた場合は必ず選出します。これらはダイジェットで倒せるorバタフリーが上から眠り粉を撃てるようになるので有利に展開することができます。相手の構築にドラパルトがいた場合選出しないですし、この環境にドラパルトより素早さが高いポケモンがほぼいないので性格は攻撃に補正をかけました。
【かふんだんご/いかりのこな/ねむりごな/まもる】
(CS252)おくびょう
この構築のMVP。こういった類のポケモンは自然と相手からのヘイトを買うので怒りの粉をしなくても横のカビゴンやドラパルトがフリーになることが非常に多くありました。マホイップやアマージョなどの催眠対策のポケモンを選出させたり、選出誘導にも優れていました。
(HB252)のんき最遅
トリル展開役として非常に優れたポケモン。基本的にバタフリーが倒れた後に出します。耐久が非常に高く、ナイトヘッドという安定したダメージソース、痛み分けという回復手段もあり、詰め役としても機能することもありました。
アシレーヌ@のどスプレー うるおいボイス
(HC252)ひかえめ
基本後発で出します。エナジーボールを覚えさせるせることによって、水技を警戒して後投げしてきたトリトドンや他の水タイプミラーに対して強く出ることが可能になります。ダイマックスをしてしまうとハイパーボイスがノーマル技になってしまいますが、基本はカビゴンやドラパルトがダイマックスするので問題はありませんでした。
【いわなだれ/じだんだ/ばかぢから/まもる】
(HA252)ゆうかん最遅+1
この構築の裏エースアタッカーで、基本は後発で出します。最遅にするとサマヨールと同速になってしまうので、トリル下で地ならし→ギガイアスが攻撃するという流れを考えて個体値は最遅+1としました。ドサイドンを使っていた時はトリル下でコータスやナットレイが非常に厄介でしたが、ギガイアスは地ならしが入っていればトリル下でこれらより先に動くことができますし、後投げしても天候を砂嵐にできるためコータスからの打点はなく、ナットレイに対してはパワーウィップを受けて返しのA+2馬鹿力で倒すことができます。
トリルアタッカーとしての運用以外にも、天候を書き換える役としても重宝しました。
・選出
- 基本選出
基本はバタフリーが倒れたらサマヨールを出します。カビゴンを選出していたならそのままトリル、ドラパルトを選出していたならドラパルトが倒されそうなターンにトリルをします。そして、ギガイアスかアシレーヌで残りの相手のポケモンを倒します。
先発のアタッカーは基本的にリザードンやアイアントを見たらドラパルト、ドラパルトを見たらカビゴンを選出します。
以下は例外の選出です。
- 対バンドリ①
- 対バンドリ②
相手がバンドリ入りの構築ならほぼ100%バンドリから出されます。
①については基本選出と同じ。
②についてはサマヨールがトリルを展開、バタフリーは相手を眠らせながら相手のいわなだれ+砂ダメージで退場→サマヨールが地ならしをしながらギガイアスがダイマックスします。ギガイアスが倒し損ねたポケモンをアシレーヌで倒します。
①にしても②にしても怯めば負けです。運ゲーです。
相手にトリルされないようにトリル役のポケモンはバタフリーで眠らせます。特にサマヨールには黒い霧をされる可能性もあるので要注意。トリルさえされなければアシレーヌがドサイドンに上を取られる心配もないですし、晴れ状態ならギガイアスで天候を書き換えることができます。
・さいごに
この構築はS4の1ヶ月をかけて試行錯誤したので自分にしてはいい構築ができました。今までで一番いい成績を残すことができて満足はしていますが、課題も多く見つかったので5月にある予選ではそれらを改善して臨みたいと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。