初めて構築記事を書きます。
今回は、2019International Challenge Februaryで使用した構築についてです。最高レートは1730でした。
■構築経緯
スカーフカイオーガやゼルネアスなどが蔓延っているこの環境では、圧倒的な素早さで相手を制圧していく形の構築が多いと考えられます。
もちろんトリックルームを主軸にした構築の対策も必要となってきますが、まずは環境トップに君臨しているスカーフカイオーガやゼルネアスなど高い素早さで相手に圧力をかけていく構築の対策を最優先に考察を進めてしていくことにしました。
- アローラライチュウについて
Zクリスタルが解禁されて、このポケモンは大幅に強化されました。専用のZワザであるアロライZは、相手を確定で麻痺させるという非常に強力な追加効果を持っており、特性のサーフテール(エレキフィールド下で素早さ2倍)によってスカーフカイオーガやジオコントロールをしたゼルネアスの上を取ってZワザを撃つことも容易な上、猫騙しや、光の壁などといった優秀な補助技も覚える器用な動きができるポケモンです。
また、このルールにおいてマイナーポケモンで、使われているところをほとんど見たことがなく、強力でありながら対策されにくいポケモンと言えます。
- メガネカイオーガとの相性
こだわりメガネ持ちカイオーガは非常に高い火力を誇りますが、スカーフ持ちとは違いカミツルギやカプ・コケコなどの天敵が多くいることに大きな懸念がありました。
アロライZやカプ・コケコのエレキネットでメガネカイオーガの妨げとなるポケモンの素早さを事前に落としておくことで、そのままメガネカイオーガで敵を一掃することができると考えました。
カイオーガと組み合わせるライチュウはカントー地方の個体がほとんどで、特性の避雷針によってカイオーガを電気技から守るのが主な役割であると思われます。
それに対し、アローラライチュウはメガネカイオーガで相手を一掃できるように盤面を整えるという攻撃面での補佐の役割を担います。
- グラードンに対しての引き先
地面弱点2体とカイオーガではグラードンをはじめとした地面タイプのポケモンに対しての安定した引き先がありません。
そこで、ランドロスを採用することにしました。多くの構築では威嚇枠としてガオガエンが採用されていますが、既に猫騙しができるアローラライチュウが入っていますし、グラードンに対して不利であるため、採用は検討しませんでした。
アローラライチュウをグラードン構築に対しては選出しなければZ枠を選出しないことになってしまいますが、霊獣ランドロスにジメンZを持たせることでグラードン構築に対しては霊獣ランドロス、カイオーガ構築に対してはアローラライチュウという様に使い分けることができます。
- ゼルネアスの対策
ゼルネアスの対策としてツンデツンデがメジャーだと思われますが、ツンデツンデではゼルネアスと組んでいるカイオーガ、グラードンの両方に弱いところがネックとなります。
そこで、残り2枠でそれぞれオーガゼルネ、グラゼルネ対策のポケモンを採用しようと考えました。
オーガゼルネ対策としては、ナットレイを採用することにしました。ゼルネアスだけでなく、カイオーガにも強く出ることができます。
グラゼルネの対策としては、もう一つの伝説枠であるホウオウを採用することにしました。ホウオウは特防の種族値が154と非常に高く、タイプ相性も良いため、ジオコントロールをした状態のゼルネアスの攻撃に余裕を持って耐えることができます。相手のグラードンの天候を利用した聖なる炎で大ダメージを与えつつ、火傷を狙うこともできます。
ルナアーラは基本S操作技を持っているため、先発でよく出されます。ですから、ルナアーラ構築に対してはコケコライチュウを先発で出し、猫騙しで横のポケモンを止めながらコケコのエレキネットで素早さを下げておきます(トリルパに見えたら挑発)。初ターンはS操作をされることが多いですが、もしライチュウを倒されてもエレキネットでファントムガードが割れ、素早さが下がっているわけですから、カイオーガで倒すための準備が整っています(トリルパの場合はそもそも素早さに振っていないためコケコとオーガを先に動かせる)。
■個別解説
カイオーガ@こだわりメガネ
【しおふき/こんげんのはどう/ねっとう/かみなり】
(H100,B4,C28,D124,S252)ひかえめ
H:アギルダーのいのちがけ耐え
HB:ミュウツー(C206)のフィールドサイコブレイク確定耐え
HD:カプ・コケコ(C147)のフィールドかみなり確定耐え/カイオーガ(C222)のフィールドかみなり確定耐え/ゼルネアス(C198)の+2ムーンフォース確定耐え/ルンパッパ(C156)のいのちのたまくさむすび確定耐え
S:準速
C:余り
トリルパ以外に初手で選出することはほとんどなく、先発のポケモンが盤面を整えた後に出してゲームを終わらせるという流れで試合運びをすることが多いです。
ホウオウ@ぼうじんゴーグル
【せいなるほのお/ブレイブバード/おいかぜ/まもる】
(H116,A68,B52,D36,S236)いじっぱり
HB:グラードン(A222)のダブルダメージいわなだれ確定耐え
HD:ゼルネアス(C201)のムーンフォース2耐え/カイオーガ(C202)の雨ダブルダメージこんげんのはどう確定耐え/カプ・コケコ(C147)のエレキフィールドかみなり確定耐え
S:最速75族抜き
A:余り
初めは、チョッキイベルタルやルナアーラを試しましたが、ゼルネアス構築が非常に苦しかったのでこのポケモンを採用しました。防塵ゴーグルを持たせるかピンチベリーを持たせるか迷いましたが、グラードン+フシギバナの構築や、ゼルネアスの横でサポートしてくるモロバレルを考慮して防塵ゴーグルを持たせました。
カプ・コケコ@きあいのタスキ
【かみなり/エレキネット/ちょうはつ/まもる】
(B4,C252,S252)おくびょう
ホウオウと先発で出すことが多く、基本的にはエレキネットで相手の素早さを下げてから裏のメガネカイオーガに繋げます。カプ・コケコの挑発は警戒されないことが多かったので相手のトリックルームや追い風、ゼルネアスのジオコントロールを防ぐ手段として重宝しました。
アローラライチュウ@アロライz
【10まんボルト/サイコショック/ひかりのかべ/ねこだまし】
(H156,B60,C36,D4,S252)おくびょう
HB:ガオガエン(A135)のフレアドライブ/はたきおとす確定耐え
S:最速
C:余り
環境に耐久に振ったガオガエンが非常に多いと考えため、このような調整をしました。グラードン構築には選出しませんが、カイオーガ構築に対しては有利に展開できます。耐久がないのを逆に利用して、壁を貼って退場→後ろのポケモンにつなげる選択も出来ます。相手がルナアーラ構築や、カイオーガ+ルンパッパの構築に対してはコケコライチュウを先発に出します。
ランドロス@ジメンz
【じしん/いわなだれ/とんぼがえり/まもる】
(H212,A236,S60)いじっぱり
A:B4振りゼルネアスをジメンzで乱数1発(62.5%)
HD:ゼルネアス(C183)の+2ダブルダメージマジカルシャイン高乱数耐え(93.8%)
S:−1最速カミツルギ抜き
主にライチュウを出しにくいグラードン構築に対して選出します。環境には素早さを伸ばした個体が多かったのですが、特に上を取りたいと思ったポケモンもいなかったので素早さに努力値をあまり割かず攻撃と耐久を伸ばしました。ゼルネアスがジオコントロールをしている間にジメンZで倒す、倒せなくても大ダメージを与えることができます。また威嚇が1回入っているぐらいの状態であれば、ガオガエンをジメンZで倒すこともできます。岩雪崩を使う場面が少なかったので他の技を覚えさせてもよかったかもしれません。
ナットレイ@ウイのみ
【パワーウィップ/ジャイロボール/でんじは/まもる】
(H252,A228,D28)なまいき最遅
A:B4振りカイオーガをパワーウィップで確定1発/B4振りゼルネアスをジャイロボールで確定1発
HD:カイオーガ(C222)の雨ダブルダメージしおふき2耐え
主にオーガゼルネ構築に選出します。最初は宿り木の種を覚えさせていましたが、トルネロス+カイオーガの構築が苦手だったので、相手の追い風を電磁波で相殺させる手段を取りました。ガオガエンさえ他のポケモンで倒してしまえば相手のパーティを壊滅させることもある強ポケでした。
■選出パターン
- 対オーガゼルネ
先発:カプ・コケコ+ライチュウ
- 対オーガゼルネ(トルネ入り)
後発:カプ・コケコ+ナットレイ
- 対オーガルンパ
先発:カプ・コケコ+ライチュウ
- 対ルナアーラ構築
先発:カプ・コケコ+ライチュウ
後発:カイオーガ+ホウオウ
- 対グラードン構築(グラバナ含む)
先発:カプ・コケコ+ホウオウ
- 対トリルパ(ルナアーラ構築以外)
■さいごに
INCとテスト週間が被っていて忙しかったこともあり、最高レートは1730程度にとどまっていますが、構築自体の完成度は高かったと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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